眠れない夜

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疲れて寝床に着くと、いつもと何か違う気がした。疲れているはずなのに、眠れない。
体は疲れて、指を動かすことすらも億劫なくらいだ。それなのに、頭は冴えて眠れない。
仕方なく目を閉じて羊を数える。古典的に方法だが、少しは効果がありそうだ。しばらくすると、眠ることができた。
次の日も同じだった。しかも、前日よりも眠るまでに時間がかかった。
日に日に眠れるまでの時間が長くなってきた。
「睡眠薬使ってみたら?」
知り合いのアドバイスを参考に、睡眠薬を買ってみた。
枕元に水入りのペットボトルと一緒に置いておいた。
今日も疲れて寝床へ向かう。いつも通り眠れない。思い出して枕元に手を伸ばす。そこにあるはずの薬がない。
寝返りして見てみると、そこには目玉が二つこちらを見るような向きで転がっている。
急いで布団に隠れると、眠くなってきた。
目を閉じると、再び眠気が消えた。
どうやら夢だったようだ。
ホラー
公開:18/09/20 04:00

Y.S

社会人になってから小説のアイデアが湧かなくなったので、リハビリがてらショートショートを書いていこうと思います。

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