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3人の男が、無人島に流れ着いた。
彼らはまず必要なのは火だ、という結論にいたった。
マッチョな男は木の板に棒を当てがって摩擦で火を起こすつもりだ。
彼はのっぽな男に、何か丈夫な棒はないかと声をかけた。
「今はこれしか持ち合わせがないんだ。」
マッチョな男はその棒を見るなり、
「俺を馬鹿にしてるのか?こんな細い棒で何ができるって言うんだ。こんなもの!」
のっぽな男がくれた棒を投げ捨て、森の中に丈夫な枝を探しに行った。
次にメガネの男は自分のメガネのレンズで、太陽光を集めようと考えた。
彼はのっぽな男に、何か黒いものが無いかと尋ねた。
「今はこれしか持ってないよ。」
メガネの男はそれを見て、
「僕は黒いものを探してるんだ!これは先っちょが赤いだけじゃないか!」
またもやそれを投げ捨て、沿岸に黒いものを探しに行った。
のっぽな男はその棒を拾い上げ、変な人たちだなと思いながら、マッチに火をつけた。
その他
公開:18/09/15 10:01

総帥「イト」

不思議な物語が好きです。

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