さがしもの
11
12
天気が良いので近所の公園にやってきた。そこは普段人がいないのでのんびりできるのだ。
しかしその日は先客がいた。
挙動不審なその女性はどうやらなにかを落としてしまったらしく、遊具の周囲やベンチの下なんかを覘いている。
しばらく遠目に眺めていると、彼女は危なっかしく、石につまずいてしまったり、ベンチに足をぶつけたりしている。ぼくは見るに見かねて彼女に近寄った。
「なにをおさがしですか」
「ああ、すみません。ちょっと」
彼女が振り返った。
「目を落としてしまって」
その顔には目が無かった。
「なるほど。義眼を落とされたのですね」
「えっ、いえ。そうではなくて」
「見えないのではさがしものも大変だ。お手伝いしましょう」
なぜか困惑気味の彼女を制してぼくは義眼を探すのを手伝うことにした。しかし、あんなにつるんとした顔では義眼をどうやってはめるのだろうかと疑問ではあった。
しかしその日は先客がいた。
挙動不審なその女性はどうやらなにかを落としてしまったらしく、遊具の周囲やベンチの下なんかを覘いている。
しばらく遠目に眺めていると、彼女は危なっかしく、石につまずいてしまったり、ベンチに足をぶつけたりしている。ぼくは見るに見かねて彼女に近寄った。
「なにをおさがしですか」
「ああ、すみません。ちょっと」
彼女が振り返った。
「目を落としてしまって」
その顔には目が無かった。
「なるほど。義眼を落とされたのですね」
「えっ、いえ。そうではなくて」
「見えないのではさがしものも大変だ。お手伝いしましょう」
なぜか困惑気味の彼女を制してぼくは義眼を探すのを手伝うことにした。しかし、あんなにつるんとした顔では義眼をどうやってはめるのだろうかと疑問ではあった。
ホラー
公開:18/09/14 21:17
ログインするとコメントを投稿できます