記憶のない結婚式

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幸乃が目にしているのは、ウエディングドレスを着た彼女らしき写真だった。
今朝、送られてきた手紙の中に入っていたのだ。
「……私じゃない」
写真の日付は一昨日になっている。写真を破り捨てると、会社へ向かった。
幸乃は、くだらない悪戯だと思うのか、気にもせず列車の車窓を眺めていた。
夕方、幸乃は行きつけのバーへ行き、カウンターの隅に座った。
マティーニを飲み干すと妹の姫乃がやってきた。
マスターは妹を見て驚いた。瓜二つだったのだ。
「写真見たよねぇ」
「記憶にないわ」
「いい加減認めてよ、もう式場の予約だって」
「ドロボー猫!帰ってよ!」
(号泣)
幸乃は双子の妹に彼氏を奪われたのだ。
「それより、お姉ちゃん。合わせたい人がいるんだぁ」
やってきたのは想像を超えるイケメンだった。
「はじめまして翔です」
「お姉ちゃんに紹介したくて」
「(泣)姫乃っ結婚おめでとう!記憶に残る結婚式にしようね!」
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公開:18/09/12 12:29
記憶のない結婚式 スクー

豊丸晃生( 大阪 )

ショートショートの神様、星 新一を崇拝しています。
お笑い系のショートショートを中心に書いていきたいと思いますので、よろしくです(^^)。

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