人肌布団
            20
          
          
             15
          
                                僕は、ある投稿サイトで趣味の小説を書いていて、そこに
「あなたのお話のファンです」
とコメントをしてきたのが彼女だった。趣味を同じくする者同士で会話をするのが楽しく、SNSでの交流が始まった。
ある時、実家が寝具店を営んでいると聞き、少し安くなるかもという下心もあって彼女から布団を購入した。
届いたのは肌寒くなる時期にちょうど良い、羽毛の掛け布団だ。触れると人肌のような温かみがあり、何者かに包まれているような心地で眠りについた。
ある夜、重みで目が覚めた。まるで人が乗っているような重みだ。ふとんの上に手をやると、髪の毛のような手触りを感じる。驚いて体を起こすと、布団一面が長い髪の毛で覆われていた。
「あっ、あっ」
抜け出そうとするが布団がしがみついて離れない、剥がそうと布団に手をやると、髪の毛の間から知らない女の顔が覗いた。その女はこちらを見ると満面の笑みで
「ファンなんです」
と言った。
    「あなたのお話のファンです」
とコメントをしてきたのが彼女だった。趣味を同じくする者同士で会話をするのが楽しく、SNSでの交流が始まった。
ある時、実家が寝具店を営んでいると聞き、少し安くなるかもという下心もあって彼女から布団を購入した。
届いたのは肌寒くなる時期にちょうど良い、羽毛の掛け布団だ。触れると人肌のような温かみがあり、何者かに包まれているような心地で眠りについた。
ある夜、重みで目が覚めた。まるで人が乗っているような重みだ。ふとんの上に手をやると、髪の毛のような手触りを感じる。驚いて体を起こすと、布団一面が長い髪の毛で覆われていた。
「あっ、あっ」
抜け出そうとするが布団がしがみついて離れない、剥がそうと布団に手をやると、髪の毛の間から知らない女の顔が覗いた。その女はこちらを見ると満面の笑みで
「ファンなんです」
と言った。
        その他
      
      公開:18/09/12 11:53      
    芸術なんてその日暮らしよ/人間界で書いたり読んだりしてる骸骨/読書、音楽、舞台、昆虫、ガチャが好き/松尾スズキと大人計画を愛する/ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集人/そるとばたあのマネージャー
ログインするとコメントを投稿できます
                          
むう