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僕の街には、夜中に歩いてはいけない道がある。
その道を通った人は、必ず行方不明になる。

来てしまった。この目で確かめるため。
ちかちか点滅する街灯が、やたら不安を煽る。
道に並んでいる街灯の数は全部で3本。

道の長さからすると明らかに少ない。次の明かりまでの心許なさが、より恐怖心を増幅させる。

靴底とアスファルトの擦れる音が、
ざり、ざり、と響く。

ふと、2本目の街灯の辺りを見ると、人がいた。女性のようだ。
こんな時間に。数年前、あんな事件があったのに。
彼女に同行することにした。

「明かりがあると落ち着きますね」
街灯のことを言っているのだと思った。
そうですね、と言おうとした瞬間、気づく。
街灯の数が多い。異様なほど。
「私、暗いのが怖くて。だから、ここに来た人に明かりになってもらってるんです」

数年前この道で通り魔に襲わ た少じょ い ら


体が、ガクリと、ゆがんだ。
ホラー
公開:18/09/11 22:20

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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