秋風と眼鏡

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秋風が野原を駆け抜けた
ふと見ると狐が賭場の商いを行っていた
さあ、皆さん、賭けるものは決まりましたか。
それでは行きます。ハッ、ピンゾロの丁、丁が出ました。
ふふ、また、私の勝ちの様ですね。いや~これだからこの商いは飽きないですな
こんなのイカサマだ。絶対にインチキをしているはずだ
そんな訳がありませんよ。どこから見ても真っ当な商いです。
それでどうしますか。もう、あなたには賭けるものがないのでは
イヤまだある。私はこの眼鏡をかけよう
それでどっちに賭けますか
半だ。半に賭ける。これを追い風にして増やして見せる
ようござんす。承知しました。それでは行きます。
ハッ、二三の半、半が出ました
くそ~
それでは担保の眼鏡を頂きます
断る
でも、さっき、眼鏡を賭けると言ったではありませんか
いや、私は眼鏡を掛けると言ったのだ。担保にするとは言っていない
屁理屈だ。臆病風にでも吹かれましたか
公開:18/09/11 21:26

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