秋風と眼鏡

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ある所に風間四姉妹が住んでいた。皆、仲の良い間柄である。
長女の春風は、大和撫子の様なしっかりした女性である
何をやらせても一番だった
勉強でも一番。スポーツでも一番
だから、春一番と周りからは言われている
でも、恋愛に関しては出会いと別れを繰り返している。
次女の夏風と四女の冬風は、漫画家を目指し、出版社に持ち込みをしている
時にはコミケでも販売をしている
漫画界に新風を吹き込むのだと躍起になっている。
三女の秋風は、特に目立った特技が無かった
何と言うか影が薄いのである
キャラの濃い三姉妹のせいで何をやっても存在感が無かった。
あ~、私、何をやっても駄目なんだわ。お姉さんみたいには成れないもの。何だか頑張っているのがバカバカしくなってきたわ。
そんな時、秋風は道端で眼鏡を拾った。色眼鏡だった。
試しにその眼鏡をそっとかけてみると周りの風景が違って見えた。
なんだか視界が広がった気がした
公開:18/09/10 21:56

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