ヒットマン

俺は流離のヒットマン。日本全国あてのない旅をしている。
今日の獲物は祭りの射的屋だ。ん？ヒットマンといいながらやることが小さいって？
それはどうかな…
あの射的屋をよく見てみろ。的である景品がピクリとも動かないだろう。あれは景品を接着剤でくっつけているからだ。酷い店だろう？
そうとは知らず子供達は何人も挑戦し、涙を呑む。
今、一人の子がヤケを起こし店主を撃った！今だ！俺はそれに合わせ店主を撃ち抜いた。
店主が股間を押さえ苦しんでいる。
そしてよろよろと後ろに下がっては、景品を置いてある台にぶつかった。
すると台は倒壊し、射的屋のインチキが暴かれた！
どうだ。これが俺の仕事さ。
俺は人は殺さない。悪人には痛い目を見てもらい、被害者にはその姿を見て笑顔になってもらう。
見ろ、祭りに笑顔の花が咲いているじゃないか。あとは警察に任せよう。
俺は流離のヒットマン。次はあんたの街に行くかもしれないぜ。