優先席

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電車に社会人車両というものができ、その優先席は、一日手を抜かずに懸命に働いた人しか座ることができない。
もし仮に懸命に働いていないのに座ってしまったら・・。

「いやーよく頑張った。手は抜いたが懸命には働いた。頑張ったから優先席座ってもいいだろう」と誰も座っていない優先席に座った。何も起こらない。やはり迷信か。ゆっくりゲームでもやろうとスマホを探そうとした時、自分の手が床に落ちた。放心状態の彼の背面のガラスには注意喚起文が貼付されている。
「1.手を抜いて仕事をした方はあなたの手が抜けます」

「彼の事を考えてたら仕事に集中できなかった。精神的に疲れたわ。いいわよね今日は」と優先席に座った。
何も起こらない。やっぱり迷信じゃない。彼にメールしようとスマホを取り出すと突如と画面に大きな目が現れた。体が硬直して目を背けられない。
喚起文に「2.怠慢な仕事をした方はタイマン勝負」と記してあった。
ホラー
公開:18/09/08 10:14

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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