喫茶店
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街を歩いていたら、いい雰囲気の喫茶店を見つけた。
赤いソファに、ピカピカに磨かれたカウンター。
まさに古き良き喫茶店といった感じがする。
「ここにいると、まるで時間が止まったようだな......」
いけない。気がつけばずいぶん眠ってしまっていたようだ。
「お客さん、お客さん! もう閉店ですよ」
マスターに声をかけられ、僕はゆっくりと振り向いた。
「えっ......」
マスターの顔には、クッキリとシワが刻まれていた。
あわてて自分の身体を見る。まったく変化はない。
「まさか!」
「そう、ここはお客様の時間が止まる喫茶店なのです。
あなたが来られてもう50年経ったのですよ」
「それで、お代は?」
「誠に申し上げにくいのですが、50年のうちに大変なインフレが
起きてしまって。物価は100倍になってしまいました」
ブレンドコーヒー1杯、5万円か。ずいぶん高くついてしまったな。
赤いソファに、ピカピカに磨かれたカウンター。
まさに古き良き喫茶店といった感じがする。
「ここにいると、まるで時間が止まったようだな......」
いけない。気がつけばずいぶん眠ってしまっていたようだ。
「お客さん、お客さん! もう閉店ですよ」
マスターに声をかけられ、僕はゆっくりと振り向いた。
「えっ......」
マスターの顔には、クッキリとシワが刻まれていた。
あわてて自分の身体を見る。まったく変化はない。
「まさか!」
「そう、ここはお客様の時間が止まる喫茶店なのです。
あなたが来られてもう50年経ったのですよ」
「それで、お代は?」
「誠に申し上げにくいのですが、50年のうちに大変なインフレが
起きてしまって。物価は100倍になってしまいました」
ブレンドコーヒー1杯、5万円か。ずいぶん高くついてしまったな。
SF
公開:18/09/08 01:10
更新:18/09/08 01:20
更新:18/09/08 01:20
短い物書き。
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