ぼくとジョンと通勤ルート

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今のところに住んでもう7年。通勤ルートの一軒家には、白いゴールデンレトリバーのジョンがいて、毎朝「クンクーン」と「行ってらっしゃい」をしてくれる。ジョンとの言葉を超えた会話は行き帰りのルーティンだった。
しかしここ2ヶ月、家から出ていない。寒いので家の中にいるのか。
少し温かくなった昨日、ジョンが元気な顔を見せてくれた。
けれど、近くに行くとなぜか吠えてくる…。
何があったのだろうか。
忘れられたのだろうか。

ご近所通のおばさんに話しかけてみる。
「あのねリリーは先日死んだんだって。あそこの家は、リリーがいない生活が寂しくて、すぐに新しいリリーを飼ったのよ」

ジョンが死んでしまったこともショックだったが、ジョンの本名がリリーだということもショックだった。「ジョン!」と勝手に呼んでいた7年の記憶がフラッシュバックして涙がこぼれた。
ぼくの中のジョンは消え、新しいジョンはリリーなのだ。
青春
公開:18/09/12 22:04
更新:18/09/09 23:05

TJクジラ( 東京都 )

プリンが好き
ロックというカレー屋さんが一押し
フッとした瞬間に
イスタンブールへ想いを馳せて
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ルルルルル春の風は

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