男の仕事

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──そうだ。今夜か。
男は立ち上がり、身なりを整え家を出た。
この老紳士然とした風貌の男は、長年人を殺める事を生業にしてきた。
穏やかな顔をして、常に殺害方法、証拠を残さず逃げる方法を考えているのだ。
殺伐とした仕事に嫌気をさす事もあるが、あまりにも天職だった。

高級ホテルの大広間の前に着くと、待ち構えていたドアマンが扉を開けた。
「ミステリ作家、犬神先生のご登壇です!」
割れんばかりの拍手が老紳士を包んだ。
司会の大げさな祝辞が続いたが、悪い気はしない。
「先生。長年ヒット作を出し続けられる秘訣は?」
──秘訣かはわかりませんが24時間、いえ、夢の中でも殺人トリックを考えています。
──未発表作品も含め、もう何人机上で人を殺めたかわかりません。
そうマイクに呟くと会場は笑いに包まれ、犬神も久しぶりに微笑んだ。
そうして思考のスイッチが入る。

──ここから人を殺して逃げるには……。
ミステリー・推理
公開:18/09/04 21:12
更新:18/09/05 00:33

椿あやか( 猫町。 )

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