天のチカラを得た男
11
9
天のチカラを得た、という男がいた。
その男が天高く拳を突き上げた。
すると、バケツをひっくり返したかのような大雨が降った。
「ふははは! 見たか! 我が雨を降らせたのだ!」
天のチカラとは、天候を操る力であるらしい。
男が再び拳を突き上げた。
すると雨がピタッと止んだ。そして雨上がりの空に、虹が架かる。
みたび、男が拳を突き上げた。
今度は雪がふわふわと舞い始めた。虹を背景に舞う雪。その様子を窺っていた女の子たちから、黄色い声が巻き起こった。
「わぁ、スゴイ!」
「ほんと、ステキね!」
「カッコ良いわ!」
「ロマンティックー!」
男は満更でもない表情を浮かべている。
そんな中、一人の大人しそうな女の子がポツリと言った。
「ねぇ、雷が見たいわ」
男はにやけた顔を隠す事もせず「任せなさい!」と拳を高々と突き上げた。
雷が落ちた。
男に。
その女の子の口元には笑みがこぼれて、いた。
その男が天高く拳を突き上げた。
すると、バケツをひっくり返したかのような大雨が降った。
「ふははは! 見たか! 我が雨を降らせたのだ!」
天のチカラとは、天候を操る力であるらしい。
男が再び拳を突き上げた。
すると雨がピタッと止んだ。そして雨上がりの空に、虹が架かる。
みたび、男が拳を突き上げた。
今度は雪がふわふわと舞い始めた。虹を背景に舞う雪。その様子を窺っていた女の子たちから、黄色い声が巻き起こった。
「わぁ、スゴイ!」
「ほんと、ステキね!」
「カッコ良いわ!」
「ロマンティックー!」
男は満更でもない表情を浮かべている。
そんな中、一人の大人しそうな女の子がポツリと言った。
「ねぇ、雷が見たいわ」
男はにやけた顔を隠す事もせず「任せなさい!」と拳を高々と突き上げた。
雷が落ちた。
男に。
その女の子の口元には笑みがこぼれて、いた。
その他
公開:18/11/25 23:47
まったり。
2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)
壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)
ログインするとコメントを投稿できます