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「何、これ!」
それは、小学校の夏休みに、田舎のじいちゃん家に行ったときのできごとだ。お昼ごはんに食卓に呼ばれてみると、入れ歯が皿にのった焼きおにぎりを咥えていた。
「ほへん、ほへん...」
じいちゃんは席に座ると、口を大きくあけて、入れ歯をはめた。
「さあ、どうぞ」
僕は、母さんが差し出した味噌の匂いが香ばしい焼きおにぎりを食べることができなかった。
※※※
火葬を控えたじいちゃんの棺を見て、僕は当時を思い出していた。
みんなが思い思いに、じいちゃんとの思い出の品を入れていく。ばあちゃんは、じいちゃんの愛用のタバコを入れていた。
僕は塩おにぎりに味噌をたっぷり塗って、竹皮で包んで入れておいた。僕にとって、じいちゃんの大好物は焼きおにぎりだった。今は焼いてないけど、天国で食べるときは、きっと食べ頃だ。
ちなみに、入れ歯を入れることは断られた。
天国で食べれるか心配だ。
それは、小学校の夏休みに、田舎のじいちゃん家に行ったときのできごとだ。お昼ごはんに食卓に呼ばれてみると、入れ歯が皿にのった焼きおにぎりを咥えていた。
「ほへん、ほへん...」
じいちゃんは席に座ると、口を大きくあけて、入れ歯をはめた。
「さあ、どうぞ」
僕は、母さんが差し出した味噌の匂いが香ばしい焼きおにぎりを食べることができなかった。
※※※
火葬を控えたじいちゃんの棺を見て、僕は当時を思い出していた。
みんなが思い思いに、じいちゃんとの思い出の品を入れていく。ばあちゃんは、じいちゃんの愛用のタバコを入れていた。
僕は塩おにぎりに味噌をたっぷり塗って、竹皮で包んで入れておいた。僕にとって、じいちゃんの大好物は焼きおにぎりだった。今は焼いてないけど、天国で食べるときは、きっと食べ頃だ。
ちなみに、入れ歯を入れることは断られた。
天国で食べれるか心配だ。
その他
公開:18/11/25 12:53
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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