短いいのち

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「ごめんね、ごめんね、ごめんね」
行かないで、私をここへ置いていかないで...。

「かわいそう」女の子の声で目が覚めた。どのくらい眠ってたんだろ。どこへ連れて行くの?あー暖かい。ここはどこ?「捨て猫を薬局に持って来られてもねぇ。倉庫でいいならいいよ」また寒くて暗い所に来た。もう人間には...。

「これ飲むかなぁ」冷たい水。甘い匂い。「これくらいタオル掛けとけば暖かいかな」「店長、お客さん」暖かい。

眩しい!「ん〜かなり衰弱してるね。身体中、ノミのふんでいっぱいだから、長い事外に放置されてたみたい」痛い!「栄養剤打ったし身体もキレイにしたけど今日いっぱいかな。入院も出来るけど?」「大丈夫です!私が看取ります」あの時と違う女の子の声。

凄く暖かいや。なんか少し元気出てきた。「これ飲める?飲んだ!オシッコも出たし元気になるよ」人間なんてって思ってたけど..眠くなってきた..ありがとう。
その他
公開:18/11/25 11:36

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

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