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会社からの帰り道。
マンホールのフタが外れてるのに気づくと、突然、穴から両の手の平がすっと現れた。
俺は驚き、一歩離れる。手はわさわさとまるで何かを探してるように動くが、本体が現れる気配はない。
しばらく様子を見てわかった。腕は細く短い、子供のそれだった。力で負けることはないと思い、恐る恐る近づき、両手を掴んでみた。すると、相手も握り返してきた。
腕の主を引っ張り上げようと、足を踏ん張ると、穴から腕だけ抜けてきた。
体がない腕に俺は驚き、慌てて振りほどこうとするが、その手は俺をしっかり掴み、服を伝って登ってくる。
やがて両手が首に達すると、その細い指で絞めてきた。
信じられない力が頸動脈に食い込み、指を掴んでも、引き剥がせない。やがて意識が薄れ、視界が暗くなった。マンホールの穴にいるような錯覚を覚え、見上げると光の中で幼い俺が笑っていた。
俺は奴に両手を伸ばす。
しかし、届かない。
マンホールのフタが外れてるのに気づくと、突然、穴から両の手の平がすっと現れた。
俺は驚き、一歩離れる。手はわさわさとまるで何かを探してるように動くが、本体が現れる気配はない。
しばらく様子を見てわかった。腕は細く短い、子供のそれだった。力で負けることはないと思い、恐る恐る近づき、両手を掴んでみた。すると、相手も握り返してきた。
腕の主を引っ張り上げようと、足を踏ん張ると、穴から腕だけ抜けてきた。
体がない腕に俺は驚き、慌てて振りほどこうとするが、その手は俺をしっかり掴み、服を伝って登ってくる。
やがて両手が首に達すると、その細い指で絞めてきた。
信じられない力が頸動脈に食い込み、指を掴んでも、引き剥がせない。やがて意識が薄れ、視界が暗くなった。マンホールの穴にいるような錯覚を覚え、見上げると光の中で幼い俺が笑っていた。
俺は奴に両手を伸ばす。
しかし、届かない。
ホラー
公開:18/11/22 21:30
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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