竜宮の使い

5
4

マリさんは泥棒だ。
真夜中の水族館でマリさんはリュウグウノツカイに竜宮城の場所を尋ねた。家に帰ってからマリさんは地図と向き合っている。
「この辺かなぁ」
僕らは温かい紅茶を飲んでいる。海の底は寒そうだ。
「海底まで潜るの?」
「それは難しそうだから、別の方法を考える」
翌日からマリさんはまた家をあけた。
そして、しばらくして大きな真珠を持って帰ってきた。
「クジラが手伝ってくれたよ。マリーアントワネットの首飾りに合わせるイヤリングにするんだ」
お礼として、マリさんは水族館にいたリュウグウノツカイを海へかえしてやった。

僕らはお茶を飲む。マリーアントワネットの首飾りを眺めながら。
ファンタジー
公開:18/11/22 06:59
更新:18/11/22 07:07

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容