人形の秘密

ある所に三人の兄弟がいた。
三人が外で遊んでいると大きな洞穴を見つけた。
弟は「危ないから辞めようよ」と二人に忠告した。
だが二人は聞く耳を持っていなかった。
三人が長い暗い洞穴を抜けるとそこには古い倉庫が建っていた。
倉庫の中をこっそり探索して見ると古い大きな箱を見つけた。
そっと開けて見ると中には綺麗なフランス人形、ロボットの人形、ボロボロの市松人形が入っていた。
姉は綺麗なフランス人形を手にし、櫛でブラッシングした。
兄はロボットの人形で戦闘ごっこをして遊んだ。
残りの弟はボロボロの市松人形を二人に押し付けられた。
弟は「姉や兄の持っている人形と変えてよ」と頼んだ。
でも、聞いて貰えなかった。

あれから３０年が経った。
借金の返済に困った弟は部屋の隅に置かれていたあの人形を質屋に持って行った。
すると、その人形は国宝級の珍品でマニアの間では５億円の価値があると伝えられた。