138. 昼寝から目覚めたら……

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ある日、俺は書斎の机で突っ伏して昼寝をしていて、目覚めたら全身毛むくじゃらになっており長い髭が顔の両端に見受けられて愕然とした。思わず叫んだがその声は猫そのものだった。『にゃ~』という甲高い声を聞いた妻が間もなく書斎にやって来たが「あら猫ちゃん!いったい何処から入ってきたの?」と呑気に俺に向かって話しかけた。が、その後家中探しても俺が見つからないので子供等も含め家族総出で近所を探し、それでも見つからないので警察へ捜索願いを提出した。俺は必死に鳴いたが、俺が俺だという証明はどうしても出来なかったので俺は家出して行方不明ということになった。そして猫の俺は書斎に居たので俺だと思って可愛がると皆に言われ飼われることとなった。名前もそのままパパと付けられた。
行方不明の俺は死んでないのに写真が仏壇に飾られた。堪らず仏壇に登り写真を倒し落としたが「パパダメでしょ‼」と叱られ、小さく丸まるしかなかった。
ミステリー・推理
公開:18/11/19 21:00
更新:19/09/02 02:43

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

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