朝、目覚めると俺の義理の妹がゾンビになっていた件 49

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「あ、あんたに名乗る名前なんか無いわ」
名も知らぬ女性は自分に向けてそう言った。それを聞き、スミスは思った。
(どうやら、この女性はシャイな子猫ちゃんの様だ。)
スミスは何を考えたのか、突然、片膝を付き、腕を彼女に向けてこう叫んだ。
「ああ、どうやら君は悪い魔女に忘却の魔法を掛けられ、名前を奪われてしまった様だ。それもそうだ。君は美しい。魔女が嫉妬してしまうのも仕方ないだろう。今頃、君の名は深い闇の底で厚い氷に閉ざされているのだろう。それならば私があなたが奪われた名前をその悪い魔女を倒し、取り返して差し上げましょう。
だから、約束して下さい。その時は私にだけ教えてくれますか。君の本当の名を」
スミスはクサいセリフを言った。
彼女は若干、混乱をしている。でも、顔には笑みが漏れている。どうやらまんざらでもない様だ。
公開:18/11/17 23:13
更新:18/11/19 21:04

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