婆ちゃんのプレゼント

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婆ちゃんの誕生日 。
僕は洋服をプレゼントした。
「これ!私が欲しかったスーツじゃないか!ありがとうタケル!」
婆ちゃんは、とっても喜んでくれた。
「じゃあ元気でね」
「この服で元気百倍だよ」
僕は車に乗り、婆ちゃんの家を後にした。
高速道路から彼女が待つステーションまでアクセル全開だ。少し遅れた。

「お待たせ」
僕は彼女を乗せて、予約済みのレストランへ向かっていた。

ビュンと僕の車を追い抜く白い影。

「あのサイボーグ見て!カッコいいね!あれ?こっちに来るわ」
手を振っている。
僕は窓を開けた。
「最高にイカしてるぜ!」
「知ってるの?」
「ああ、僕のヒーローさ。」
(婆ちゃんスゴい!)
婆ちゃんはいつも、スーパーマンみたいなヒーローに憧れていたんだ。
婆ちゃんは僕を一人で育ててくれた。
僕にとってヒーローなんだ。
僕のプレゼントしたパワードスーツを上手く着こなし超カッコよかった。
SF
公開:18/11/17 21:24
婆ちゃん プレゼント ヒーロー

豊丸晃生( 大阪 )

ショートショートの神様、星 新一を崇拝しています。お笑い好きで怪談も好き。
お笑いネタのような作品が多いですね(笑)
【受賞作品】
「渋谷シティ」
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞受賞。
「我が家の食卓」
ベルモニーショートショートコンテスト入賞。
「電車家族」
隕石家族ショートショートコンテスト入賞。
「大男の力自慢大会」
「スカイフィッシング」
空想競技2020ショートショートコンテストW入賞。

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