君はどう生きるのか

あるところに熟練の鉄道作業員がいました。
彼の仕事は鉄道のレールを目的地まで敷く事です。
彼は作業員の誰よりも早く杭を打ち、レールを敷くことが出来ました。
でも、ある日、鉄道会社の社長がこう言いました。
「お前達、今日からはこの杭打ちマシンがお前達の代わりに２４時間作業してくれる。つまり、お前達は今日でクビだ」
それに反論したのはあの熟練作業員でした。
「社長、もし、私がその杭打ちマシンに勝てたらみんなのクビは撤回して下さい」
社長はその挑戦に乗りました。

２時間後、杭打ちマシンと熟練作業員の進捗率は同程度でした。

８時間後、若干、杭打ちマシンが早くなりました。

２４時間後、ゴールに最初に辿り着いたのは、あの熟練作業員でした。

社長は負けを認め、熟練作業員の元に寄り、「君には負けたよ」と称賛を告げました。
けれども、その時、熟練作業員は杭を打つ姿のまま亡くなっていました。