這う
28
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ずずずーーーずるずるっずずっ・・・ずずずずずっ。
深夜2時。目を瞑り布団に潜ると耳障りな音が聞こえてきた。振動が体内から響き、体の内側を無数の何かが這うように動き回るのを感じた。
ずずずーーーと這うたび、体の奥がゾワゾワとむず痒くなり、じっとしていられない。僕は布団から抜け出て、部屋をウロウロと歩き回った。
そのうち、ずずずーーのムズ痒さに耐えられなくなり、ヘナヘナと膝から力が抜けて座り込んだ。何かが一斉に頭の方へと移動を始め、脳に指令を出しているようだ。僕は這いつくばり、ずずずーーの音に合わせて、ずずずっーーーと床を芋虫のように這った。
そのうち体が動かなくなり、臓器や骨が凄い速さで移動しているのがわかった。僕の意識は体の中に溶けていき、混ざり合う。
ポカンと口を開けると唇から僕がズルズルと剥けていき、新しい僕が顔を出した。それは透明のゼリーみたいに柔らかく、ぷるぷると震えていた。
深夜2時。目を瞑り布団に潜ると耳障りな音が聞こえてきた。振動が体内から響き、体の内側を無数の何かが這うように動き回るのを感じた。
ずずずーーーと這うたび、体の奥がゾワゾワとむず痒くなり、じっとしていられない。僕は布団から抜け出て、部屋をウロウロと歩き回った。
そのうち、ずずずーーのムズ痒さに耐えられなくなり、ヘナヘナと膝から力が抜けて座り込んだ。何かが一斉に頭の方へと移動を始め、脳に指令を出しているようだ。僕は這いつくばり、ずずずーーの音に合わせて、ずずずっーーーと床を芋虫のように這った。
そのうち体が動かなくなり、臓器や骨が凄い速さで移動しているのがわかった。僕の意識は体の中に溶けていき、混ざり合う。
ポカンと口を開けると唇から僕がズルズルと剥けていき、新しい僕が顔を出した。それは透明のゼリーみたいに柔らかく、ぷるぷると震えていた。
その他
公開:18/11/14 18:01
更新:18/11/14 19:47
更新:18/11/14 19:47
人間界で書いたり読んだりしてる骸骨。白むうと黒むうがいます。読書、音楽、舞台、昆虫が好き。松尾スズキと大人計画を愛する。ショートショートマガジン『ベリショーズ 』編集。そるとばたあ@ことば遊びのマネージャー。
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