親方と弟子

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最強の横綱と名高かった俺は薄毛で髷が結えなくなったことを理由に引退を決意した。
引退後は親方となり、未来の横綱を育てるべく指導に当たったのだが…どうにも俺の指導は厳しすぎたようだ。弟子は逃げるように皆辞めてしまった。
そんな時だ。この部屋の門戸を叩く者がいた。それも人間ではない。河童だ。
そいつはどうしても勝ちたい相手がいると、強くなりたいと俺に詰め寄った。
俺は河童を弟子に取ることにした。
俺の厳しい指導に河童は歯を食いしばり耐えた。
そして、河童は見事優勝することができた!
俺は思わず涙した。弟子が勝つ姿を見るのはやはり嬉しい。
それがきっかけで俺の部屋には多くの河童が弟子になりたいと入門してきた。
それはとても喜ばしいのだが一つだけ不満がある。
皆、最初は俺のことを「特別なヒト様」と呼んでいたが、いつしか俺のハゲ頭を見て「特別な一皿」と呼ぶようになったのだ。
言っておくが俺は人間だ。
公開:18/11/13 18:32

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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