むすびはやっぱり……（大胆・えん、ど。）

「お客様？」
のんきな声に振り返る。
おっとり、人畜無害そうな笑顔。
胸に『Ｕｒｒｏｒ』のロゴと名札。
『店長　擬樹味鈴（もどき みすず）』
味鈴⇒みりん。みりんもどき＝みりん風調味料！
これが、幾多の迷作を店頭に送り出した張本人。そして。
「店長さん、女性！？」
「ええ。お嬢さん同様に。毎度御意見ありがとうございます」
「……知ってたんですか？私が商品に突っ込み入れてるの」
「だって貴方、考えた事、全部口に出すから」
――ガン！頭の中で頭にたらい直撃！！
「もう、貴方目当ての常連さんもいますよ」
――ガガン！２連発。
「今後とも、ぜひその調子で」

「え？でも閉店……」
「閉めません。ほら」
ぴら。ドアの張り紙と同じ告知。
『まことに勝手ながら、この度当店は、社名を……』
「色々新たに、スーパー『イロー（Ｅｒｒｏｒ）』をよろしく」

いかがだろうか？
さあ貴方も一緒に。スーパーへ行こう！