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星新一さんに、鍵を手に入れる話があった。その鍵に合う扉(錠)を求め続けた人生の最期に… というもので、私はそれが大変気に入った。鍵を拾い集めることがライフワークとなったほどだ。
もちろん、盗んだりはしない。落ちている鍵を拾って、コレクションするだけだ。
「ひどい! 落とした人はきっと困っているはずだ」というご批判も頂くが、どうしても必要ならば、鍵屋を呼んでもいいし、合鍵を作ることだってできるだろう。
壁一面に引っ掛けてある鍵の一つ一つに、私は無限の物語を思う。
最近は鍵の形も様々で、いわゆる「鍵型の鍵」は少なくなってきた。「これが鍵?」と首を捻ってしまう形状のものも多い。それに、拾うための手間が面倒なものも増えて、そういうものはホルマリン漬けにして棚に並べているが、気持ちのよいものではない。ならば、やめてしまえばいいのだろうが、ライフワークにしているので、そうもいかないのである。
もちろん、盗んだりはしない。落ちている鍵を拾って、コレクションするだけだ。
「ひどい! 落とした人はきっと困っているはずだ」というご批判も頂くが、どうしても必要ならば、鍵屋を呼んでもいいし、合鍵を作ることだってできるだろう。
壁一面に引っ掛けてある鍵の一つ一つに、私は無限の物語を思う。
最近は鍵の形も様々で、いわゆる「鍵型の鍵」は少なくなってきた。「これが鍵?」と首を捻ってしまう形状のものも多い。それに、拾うための手間が面倒なものも増えて、そういうものはホルマリン漬けにして棚に並べているが、気持ちのよいものではない。ならば、やめてしまえばいいのだろうが、ライフワークにしているので、そうもいかないのである。
ホラー
公開:18/11/12 09:15
更新:19/05/28 11:38
更新:19/05/28 11:38
シリーズ「の男」
星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。
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