些細ないたずら
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僕が子供の頃の話だ。
「悪いけど、買い物に付き合ってくれない? 荷物持って欲しいんだけど」
母さんがそう頼んできた。正直面倒だと思った。
「えーっ。じゃあ、ついていったら、何か買ってくれる?」
「何も買わないわよ。だって、給料日前だもの」
「安いものでいいんだよ。例えばお菓子でもいいからさ」
粘ってみたものの、結局母さんは「買わない」の一点張りだった。
仕方がないので、説得はあきらめた。
スーパーで買い物をしている間、母さんはいい商品がないか夢中で探しているようだった。
(小さいお菓子なら、こっそり入れてもばれないんじゃないか)
僕は百円程度の駄菓子をこっそりとカゴの中へと入れた。
「さぁ、レジに持っていこうか」
母さんは満足そうだった。
会計のことで頭が一杯だったのか、結局母さんは駄菓子の存在に気が付かなかった。
些細ないたずらが成功した瞬間だった。
「悪いけど、買い物に付き合ってくれない? 荷物持って欲しいんだけど」
母さんがそう頼んできた。正直面倒だと思った。
「えーっ。じゃあ、ついていったら、何か買ってくれる?」
「何も買わないわよ。だって、給料日前だもの」
「安いものでいいんだよ。例えばお菓子でもいいからさ」
粘ってみたものの、結局母さんは「買わない」の一点張りだった。
仕方がないので、説得はあきらめた。
スーパーで買い物をしている間、母さんはいい商品がないか夢中で探しているようだった。
(小さいお菓子なら、こっそり入れてもばれないんじゃないか)
僕は百円程度の駄菓子をこっそりとカゴの中へと入れた。
「さぁ、レジに持っていこうか」
母さんは満足そうだった。
会計のことで頭が一杯だったのか、結局母さんは駄菓子の存在に気が付かなかった。
些細ないたずらが成功した瞬間だった。
その他
公開:18/11/11 23:32
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