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毎年3月になると僕と妹の部屋に雛人形が飾られる。僕は雛人形が嫌いだ。遊ぶ場所が狭くなるし、ボールで遊んでたらママに怒られる。だから、妹が眠った後こっそり怪獣の人形を雛段に並べた。明日の妹の驚く顔が楽しみだった。
翌朝、目覚めると怪獣が雛壇から落とされていた。妹に聞くと、知らないと言う。
誰がやったんだろう…。
その日の夜も僕は怪獣を並べた。
夜、顔に何かが当たって僕は目を覚ました。雛壇に並べたはずの怪獣だった。雛壇を見ると、お雛様がファイティングポーズをとっていた。ドロップキック、ジャイアントスイング、投げっぱなしジャーマン。女子プロレスラー顔負けの技の祭典で、次々と怪獣を蹴散らしていく。やがて、お雛様は全ての怪獣を排除して僕を睨んだ。
「おいクソガキ、二度とするんじゃねぇぞ!」
「はい!」
「それと、この事は誰にも言うな!」
「はい!」
その時、僕は人生の教訓を得た。
女の人って怖い。
翌朝、目覚めると怪獣が雛壇から落とされていた。妹に聞くと、知らないと言う。
誰がやったんだろう…。
その日の夜も僕は怪獣を並べた。
夜、顔に何かが当たって僕は目を覚ました。雛壇に並べたはずの怪獣だった。雛壇を見ると、お雛様がファイティングポーズをとっていた。ドロップキック、ジャイアントスイング、投げっぱなしジャーマン。女子プロレスラー顔負けの技の祭典で、次々と怪獣を蹴散らしていく。やがて、お雛様は全ての怪獣を排除して僕を睨んだ。
「おいクソガキ、二度とするんじゃねぇぞ!」
「はい!」
「それと、この事は誰にも言うな!」
「はい!」
その時、僕は人生の教訓を得た。
女の人って怖い。
ファンタジー
公開:18/11/11 17:09
更新:18/12/07 22:03
更新:18/12/07 22:03
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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