可愛いあの子

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図書館で会う、透き通る肌を持った憧れの女性はとてもいいシャンプーの匂いがした。
ある日彼女が図書館に現れなくなった。あの彼女の美しい顔とあのほのかに香るシャンプーをそっと嗅ぎたい。悶える日々が続いた。
やっと唯一、彼女を知る人物が言った。
「悪い事は言わないわ。彼女の事は忘れなさい!シャンプーの匂いが気になるなら尚更よ」
僕はドキッとした。何故僕が彼女のシャンプーの匂いにこだわっていたのかを見抜かれたのだろうと。
「彼女に似た美しい母親が母にはなれない女の部分が強い人で、彼女はその母親にずっと愛されるように中毒性の高いモルヒネのシャンプーを父親から母に愛されるようにと使っているのよ。彼女は母親の愛が薄れた時から毒そのものになってしまったの。毒を持つものは幽遠な美を持ち、それに近寄ったものは死ぬのよ。貴方じゃなくてよかったわ」
僕以外の誰かが彼女の毒で死んで彼女は旅立ったと僕は知るのである。
ホラー
公開:18/11/08 23:15
スクー シャンプーの匂いがするモルヒネ

さささ ゆゆ( 神奈川 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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