両親からの手紙

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俺はひどい寝癖の頭を掻きながら、朝刊をとりに玄関へ向かった。

扉の中央に備え付けられたポストから朝刊を取り出した。すると、一緒にポストに投函されていた一通の手紙が玄関タイルの上に落ちた。

俺はそれを拾い上げて、まだ眠気が取れない目をこすった後、手紙の宛名を確認した。

薫へ・・・

それは、両親からの手紙だった。

ダイニングチェアに座り、両親からの手紙を読む。

「薫元気ですか?多分、薫なら元気だと思いますが、なかなか実家に顔を見せないので手紙を書きました。母さんは薫が上京して、独り立ちをし、立派に育っていくのは嬉しい限りですが、やっぱり心配な部分があります。もしも、薫が今困っていたりしたら、一人で悩まずに直ぐに母さんに連絡してください」

俺は肩をふるわせた。

家族とは本当に困ったときに助けてくれる人生の避難所である。
その他
公開:18/11/07 20:46

神代博志( グスク )









 

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