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「これ、お母さんの家の近く?」
娘に言われてテレビを見ると、テロップに書かれた住所は確かに実家の近くだった。
『呪いの人形-25年前の大火事の謎-』
そう言えば、私が小学生の頃に近所で大きな火事があった。友達も何人か亡くなって…名前はなんだったかな。
おどろおどろしいナレーションが当時の火事の詳細を語る。沢山の家が焼けて、多くの人が亡くなったこと。そして、近くの寺に納められた一体の人形。厳重に保管された木の箱を開けると、炎のように真っ赤な髪をした人形が入っていた。全焼してしまった家に、この人形だけが無傷で残されていて、火事の原因は謎に包まれているらしい。
映像を見て私の記憶が一気に蘇った。あれは私が芳子ちゃんから借りた人形だ。火事の後、芳子ちゃんに返そうと思って、焼けた家の辺りにこっそり置いた人形が、まさか呪いの人形と呼ばれていたなんて…。
「怖いわ〜」
私の言葉に娘が頷く。
「怖いね〜」
娘に言われてテレビを見ると、テロップに書かれた住所は確かに実家の近くだった。
『呪いの人形-25年前の大火事の謎-』
そう言えば、私が小学生の頃に近所で大きな火事があった。友達も何人か亡くなって…名前はなんだったかな。
おどろおどろしいナレーションが当時の火事の詳細を語る。沢山の家が焼けて、多くの人が亡くなったこと。そして、近くの寺に納められた一体の人形。厳重に保管された木の箱を開けると、炎のように真っ赤な髪をした人形が入っていた。全焼してしまった家に、この人形だけが無傷で残されていて、火事の原因は謎に包まれているらしい。
映像を見て私の記憶が一気に蘇った。あれは私が芳子ちゃんから借りた人形だ。火事の後、芳子ちゃんに返そうと思って、焼けた家の辺りにこっそり置いた人形が、まさか呪いの人形と呼ばれていたなんて…。
「怖いわ〜」
私の言葉に娘が頷く。
「怖いね〜」
ホラー
公開:18/11/08 18:11
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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