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俺は今日、男になる。
そう決意し、彼女と海賊館へきた。
「水族館じゃないの?」
彼女は興味なさ気だが、海賊館は海賊たちが暴れ回る男の世界。
今日の俺は海賊で、彼女を奪って家族になる。
昼食のバイキング、喉を通らなかった。黒ひげ危機一髪のような緊張感。
長いエスカレーター。両側では海賊が戦闘を始めた。
少しうるさいが、ここで決める。
『聞いてくれ!俺は君のバキューン!が好きだ。君とパンッパンッ!しているとき最高の幸せを感じる。俺のドキューン!が、たまんねぇ!して今にもキーンキーン!でもう押さえきれない。これからもずっとズバッ!を君とひゃっはー!したい。俺とドッカーン!!してくれ!』
「最低!」
真っ赤な顔した彼女の平手打ち。
指輪がふっ飛び、海賊に奪われた。
彼女が去っていく。
その指輪には、思いがいっぱい……。
「面舵いっぱい!」
俺の心を弄ぶかのように、海賊船はツミブ海の彼方へと消えた。
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公開:18/11/06 00:14

そるとばたあ( 神奈川 )

★そるとばたあの400字SSは、ことば遊びと文章のリズムにこだわり、音を体感できる物語がコンセプトです!

★第19回坊っちゃん文学賞大賞『ジャイアントキリン群』

★2025年12月、2冊同時刊行の電子書籍
『3分間のまどろみ カプセルストーリー』(Gakken)に『恐竜バーガー』寄稿。

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の選択』、六文字の返信ほか)
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ショートショートの可能性と豊かさが詰まったアンソロジーですのでぜひ!
 

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