シャンパンプール

関西のとある健康ランドでは、シャンパンプールが大好評だった。

黄金色のプールに薬剤成分が発泡している。
以前は「モルピネス温泉」と呼ばれ、鎮痛効果のあるモルヒネを薬品会社と協賛し、モルピネスという薬品を開発した。腰痛、関節痛に効果があると期待されていた。が、不評だった。
しかし、黄金色と発泡することから、若い社員がある提案をした。規模を拡大し、流行りのナイトプールにすれば、というアイデアだ。シャンパンのプールで泳ぐゴージャス感は爆発的にウケた。
最近では「シャンプー」と略され、シャンプーの匂いがするようになった。

だが、シャンプーの香料が成分モルピネスと化学反応を起こし、プール全体が泡だらけ、関係者もこれには泡を吹いた。客から「泡風呂やないか！」とツッコミまれたが、そんなことでへこたれない社長は「逆に泡ふかしたる！」と意気込み「ビール風呂始めました！」と新たな客を獲得するのだった。