給仕娘との会話(1)

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「昔、天使と悪魔が恋に落ちたの」
給仕娘の首が机の上で語り始めて、俺たちは聞きながら氷菓子を食べる。おいしい。
「そして、駆け落ちをしたのね」
「うん…大変だったんだろうなあ…」
「で、その先で混沌の神様に会ったの」
「それ凄いね?!なんでそうなったの?!」
「…『出会った』からだ。運命でも努力の結果でもなく、ただそこにあるのが混沌だ」
「神官様は話が早いわねえ。で、神様が『ウチ来る?』って言ってくれたから、そこに住むことにしたんだって」
「神様軽くない?!これも混沌だから?!」
「それはこの娘が話を大雑把に端折ったからだろう…」
「で、それがあたしのご先祖様なのよ」
「…天使と悪魔が合体すると首が飛ぶようになるの?」
「ふふ、でも、休憩時間がそろそろ」
「えっじゃあお仕事終わった後でお話ししない?もっと聞きたい!」
「どう考えても逢引の誘いなのにお前が言うと健全に聞こえる」
「ほんとね」
ファンタジー
公開:18/11/03 23:13
更新:18/11/03 23:14

cross_winter

こちらとあちらをふらふらする辺境歩き、感受性お化けです。SAN値は直葬されています。
雪が好きです。夏は夜ではないと生きられません。にゃあ。

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