4日目(4/365)

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底冷えする日がな一日…

私は目の前の世界が色彩豊かになって、何の変化もない自虐的な稚拙な人生の層を崩して欲しいと願うのであった。

私は家族に秘密で、机の引き出しの中に護身用のナイフをしまっていた。

いつ暴力をうけて、簡単に儚い命が奪われたとしても、生活困窮者、性異常者で溢れる世の中では絶対に起こりきれないと言い切れないのである。

自分の命は自分で守りなさい…
生き残りをかけた戦いに見事勝利した生存者はそう後世に言い伝えることであろう…

なら、生き残るための手段は問わないと言っているのと同じなのである。

私はそっと引き出しをあけて、ナイフを取り出した。

身を守るため?守る以外の使い道は…

私は頭の中で色々な思いを巡らせながら、鈍く光るナイフの刃をながめた。

三角の銀の刃に映る私の双眼は真っ赤に充血していた。
その他
公開:18/11/04 20:00

神代博志( グスク )









 

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