遣らずの雨
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私と彼女は雨が降りしきる中、屋根のついたバス停で一緒に待っていた。
彼女はあと一時間後に来るそのバスに乗り、最寄りの空港へ向かう予定であった。
私は彼女に空港まで見送るよと言ったが、かえって別れが寂しくなるだけだからと、彼女に遠慮された。
バスは予定時間になっても未だ到着していなかった。
バスは大雨の影響で遅延しているようであった。
「バス遅いね…」
彼女は沈黙を破るように口を開いた。
「そうだね…いっそ、このままバス来なければいいのにね」
彼女は首を横にふる。
「でも、私は東京にいって一流のパティシエになるために修業をするの」
彼女の決意は固かった。
「うん…そうだよね。ここに戻ってきたら一番最初に由紀のつくったケーキ味見させてくれよ」
「うん」
ようやく、バスは雨の路面をヘッドライトで照らしながら、バス停へと向かって来た。
彼女はあと一時間後に来るそのバスに乗り、最寄りの空港へ向かう予定であった。
私は彼女に空港まで見送るよと言ったが、かえって別れが寂しくなるだけだからと、彼女に遠慮された。
バスは予定時間になっても未だ到着していなかった。
バスは大雨の影響で遅延しているようであった。
「バス遅いね…」
彼女は沈黙を破るように口を開いた。
「そうだね…いっそ、このままバス来なければいいのにね」
彼女は首を横にふる。
「でも、私は東京にいって一流のパティシエになるために修業をするの」
彼女の決意は固かった。
「うん…そうだよね。ここに戻ってきたら一番最初に由紀のつくったケーキ味見させてくれよ」
「うん」
ようやく、バスは雨の路面をヘッドライトで照らしながら、バス停へと向かって来た。
公開:18/11/02 20:00
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