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時々夢に出てくる同級生だった女の部屋。俺はそこに一人でいて、何かを探してるんだ。
畳敷きの六畳の1DK。俺は、机の引出しをガサガサしてた。そしたら電話が鳴って、女の友達が、今から来るっていうんだ。「イラストレーターなの」とか言って。で、すぐ来たの。眼鏡をかけてて、髪をピンクのゴムで、ちょっと言い表せないような留め方をしてた。で、その女はいきなり腹這いになって、畳を爪で引っ掻いてるの。扇風機が回ってた。
俺は手持ち無沙汰で、引き出しの書類とかをシュレッダーにかけてた。何か、後ろめたかったんだ。
女が帰ってきて、俺、ものすごくびくびくしてたけど、「これだけ捨てちゃった」って説明した。女はイラストレーターと二人で、畳に腹這いになったまま、「へえ。ありがとう」って言った。
俺、ものすごくうれしかったよ。畳の目からは、ピンクの、なんかカバみたいなやつが、ぞろぞろ出てきてた。かわいかったな。
畳敷きの六畳の1DK。俺は、机の引出しをガサガサしてた。そしたら電話が鳴って、女の友達が、今から来るっていうんだ。「イラストレーターなの」とか言って。で、すぐ来たの。眼鏡をかけてて、髪をピンクのゴムで、ちょっと言い表せないような留め方をしてた。で、その女はいきなり腹這いになって、畳を爪で引っ掻いてるの。扇風機が回ってた。
俺は手持ち無沙汰で、引き出しの書類とかをシュレッダーにかけてた。何か、後ろめたかったんだ。
女が帰ってきて、俺、ものすごくびくびくしてたけど、「これだけ捨てちゃった」って説明した。女はイラストレーターと二人で、畳に腹這いになったまま、「へえ。ありがとう」って言った。
俺、ものすごくうれしかったよ。畳の目からは、ピンクの、なんかカバみたいなやつが、ぞろぞろ出てきてた。かわいかったな。
ファンタジー
公開:18/11/03 09:23
星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。
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