朝、目覚めると俺の義理の妹がゾンビになっていた件 20

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俺とアリサは吸血鬼ティナにマミーを引き渡した後、暗い夜道を二人、とぼとぼと歩いていた。
「ごめんね。お兄ちゃん」
「何が?」
「私がこんな体にならなかったら、毎朝、お兄ちゃんに負担を掛けずに済んだのに」
「お前がそんな事、気にするな。悪いのはすべてあの吸血鬼のティナのせいなんだから」
「確かにそれはそうなんだけど、私、怖いの。このまま行ったら私はお兄ちゃんと過ごした記憶も友人の事も忘れ、血を求め、街中を彷徨う化け物になってしまうわ。そうなったら私はお兄ちゃんの事を襲ってしまうかも。それが怖いの」
「アリサに襲われるなら本望さ。だって死ぬ前にこんな美少女に迫られる事なんて一生ないだろ」
「もう、お兄ちゃんたらっ、馬鹿」
「へへへ、だからさ、つまんない事を気にするな。お前に何かあったら、お兄ちゃんがまた、何とかしてやる。だからアリサはいつだって笑顔でいろ」
「うん、お兄ちゃん、大好き」
公開:18/11/01 15:13
更新:18/11/03 12:10

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