23時59分の悪魔

ああ、どうしよう。あと１分でコンテスト締め切られちゃう。せっかくの傑作なのに。

ふふ、お困りかな...

誰だ。あんた？

そんなこと、いいじゃないか。時間がないなら、私が止めてやろうか？

なに？そんなことができるのか？見返りは？

いやいや。私は傑作が読みたいだけなんだよ。

よし、頼む！

※※※

できた！もう、時間を進めていいぞ。

いや、まだだ。これではまだ、傑作とはいえない。

な、なに？わかった。もう少し考えてみよう。

※※※

どうだ！今度こそ、すごい作品だ。

いや、まだ、キャラが弱いな。伏線も、もう少し自然に表現する必要がある。

そ、そうか。

※※※

...どうでしょう。今度は。

だからさあ。伝えたいことだけ書けばいいってもんじゃないよ。もっと読者に寄り添わないと。例えばここは...

23時59分。ほら、あなたの後ろにも、出版社の悪魔がそこに...