時空サービス

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先輩が初めて東京にやってきた。午後7時。築地の居酒屋で乾杯。

「今日銀座に行ったんだけど、いなかったね。みゆき族」
「先輩、いつの話してるんですか。それって60年代ですよ」
「あと新宿駅にも行ったんだけど、いなかったね。フォークゲリラ」
「それも60年代。今やってたら警察に捕まりますよ」
「あとほら、原宿にもいなかったね。竹の子族」
「それは80年代。いるわけないじゃないですか、先輩」
「いやー会いたかったなー」

「ねえ、一緒にブラブラしない?」
「おお、ロングスカートにVANの紙袋! これがみゆき族か!」

♪とーもよ~ 夜明けま~えの やーみ~の中で~♪
「おお、フォークの神様! ゲリラが始まったか!」

ピー、ピー、ピー、はい! ジン、ジン、ジンギスカ―ン♪
「ラジカセ囲って踊り出した! 竹の子族も来たか!」

「ご用意致しました! お客様だけのサービス。産地直送でございます!」
青春
公開:18/10/31 22:14
更新:19/03/03 12:08
働きたい会社

数理十九

第27回ゆきのまち幻想文学賞「大湊ホテル」入選
第28回ゆきのまち幻想文学賞「永下のトンネル」長編佳作
一期一会。
気の向くままに書いては、読んで、コメントしています。
特に数学・物理系のショートショートにはすぐに化学反応(?)します。
ガチの数学ショートショートを投稿したいのですが、数式が打てない…
書こうと考えてもダメで、ふと閃いたら書けるタイプ。
最近は定期投稿できてないですが、アイデアたまったら気ままに出没します。

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