1日目(1/365)

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1月1日。
私達家族4人は地元の神社に初詣に来ていた。
境内には、子供達の好きなそうな様々な屋台がたち並んでいた。家族4人は、参拝のために列に並んでいた。ついに私達の番になった。
家族4人は仲良く横一列にならび、それぞれ賽銭箱の中に10円玉を投げ入れた。私の弟はまだ、参拝のルールをよく覚えておらず、私の真似をして、お辞儀や鈴を鳴らしていた。
家族4人はそれぞれ仏様に願いことをした。目を瞑り、今年の一年間を有意義かつ健康的で暮らせるようにと願うのであった。が、私の奥底では家族の幸せに暮らせるようにと願うのではなく、自我の欲求を叶えるための野望を果たせるようにと願うのであった。
参拝をおえて、仲良く帰路についた。
「ねえ。お兄ちゃん。何を願ったの?」
弟は私に興味津々できいてきた。
「それはね。仏様にきいたほうが早いと思うよ」
私は本音を隠すようにうやむやに言ったのであった。
その他
公開:18/10/28 17:17

神代博志( グスク )









 

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