南米のジャスティン

2
6

最近は多肉植物ブーム。店先には多肉植物ばかりが並ぶ。そんなブームが気にいらない奴がいる。その植物は「サボテン」。彼は店のオーナーが南米に行き購入したサボテンで自称「南米のジャスティン」で通っている。現地で彼を知らないサボテンはいないほどのモテぶりだったが日本に来てから、ほどほどモテたが最近ではさっぱり。少し凹み気味の彼の元に「最近、俺らをインテリアで買う人が多くて、ちゃんと愛でてくれる人間が少ない」と嘆く多肉植物たちの声を耳にした。起死回生と“南米のジャスティン”は「1億多肉植物フォロワーを持っているから反応はすぐよ」と張り切り拡散を始めた。
1日が経過。反応なし。
1週間が経過。反応なし。
1ケ月が経過。反応なし。

“南米のジャスティン”はざわつく。何かがおかしい。なんだ!なんなんだ!
しかし、多肉植物たちはわかっていた。なぜなら拡散は人間界には伝わるはずもないからだ。
ファンタジー
公開:18/10/28 13:08
更新:18/10/28 14:45

まりたま

いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容