霊安室の防犯装置

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その霊安室から出てきた警備員は、バッグを持って病院を立ち去った。

親族が悲鳴を上げたのは、数分後のことである。
霊安室の遺体は、腕と脚が切断され、胴体と頭だけが残されていた。

聖肉といわれる腕と脚は、セレブたちに需要があるらしく、高値で闇取り引きされていた。
彼らの手口は、こうだ。
霊安室にマイクロドローンを潜入させ偵察。防犯カメラを誤作動させ、その隙に、侵入し、レーザーナイフで遺体の腕と脚を切断して持ち去るのだ。

防犯企画会社Kは、この事件を撲滅させる方法を考えていた。そして、一つの防犯装置を発明した。

「うわぁぁあああっ!」

霊安室から出てきたニセ警備員は、本物の警備員に取り抑えられた。
大きな叫び声を上げていたのは、遺体だった。
遺体の口内に仕掛けた防犯装置が、異変を感知して喉と共鳴し、まるで遺体が叫び声を上げたように聞こえる仕掛け。それに驚いた犯人が飛び出してきたのだ。
その他
公開:18/10/28 00:49
スクー やたら声が大きい霊安室

豊丸晃生( 大阪 )

ショートショートの神様、星 新一を崇拝しています。
お笑い系のショートショートを中心に書いていきたいと思いますので、よろしくです(^^)。

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