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傷ついた一羽のウサギが月から落ちてきた。
見事に受け止めた社長は、ウサギを月に返すプロジェクトを立ち上げた。賛同した社員はアイデアを持ち寄り、地球の重力を消す無重力シートを作ることにした。
実は月ウサギは大きな耳を翼に飛ぶことができた。しかし、地球の重力を振り切ることができず、自分の力では帰れなかった。
彼らは不眠不休で働き、ついに無重力シートは完成した。
シートの真上に月がある時、月ウサギは耳の翼を広げ、故郷目指して飛んだ。
月光に照らされたウサギの姿に社員は感動した...が。
突然、空一面に無数のウサギが現れた。どうやら、地球の仲間も月に連れてくらしい。月ウサギを先頭にシートから垂直にウサギタワーを作ると、ウサギたちは月の彼方に飛んでいった。
その日、地球からウサギが消えた。
「はは...驚いたな。次は臼と杵でも送ってやるか」
社長は白い毛で覆われた月を見上げて呟いた。
見事に受け止めた社長は、ウサギを月に返すプロジェクトを立ち上げた。賛同した社員はアイデアを持ち寄り、地球の重力を消す無重力シートを作ることにした。
実は月ウサギは大きな耳を翼に飛ぶことができた。しかし、地球の重力を振り切ることができず、自分の力では帰れなかった。
彼らは不眠不休で働き、ついに無重力シートは完成した。
シートの真上に月がある時、月ウサギは耳の翼を広げ、故郷目指して飛んだ。
月光に照らされたウサギの姿に社員は感動した...が。
突然、空一面に無数のウサギが現れた。どうやら、地球の仲間も月に連れてくらしい。月ウサギを先頭にシートから垂直にウサギタワーを作ると、ウサギたちは月の彼方に飛んでいった。
その日、地球からウサギが消えた。
「はは...驚いたな。次は臼と杵でも送ってやるか」
社長は白い毛で覆われた月を見上げて呟いた。
SF
公開:18/10/28 22:43
マイペースに書いてきます。
感想いただけると嬉しいです。
100 サクラ
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