やまない雨
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季節が一巡りした。
のそのそと布団から出る。すっかり散らかり放題になった部屋。たまには布団でも干すか、と窓を開ける。
外は、大雨。
アスファルトを殴り付ける音と、排水処理が追い付いていない管の音に目を閉じる。
どくん、と血液が逆流し始めた。
静かに目を開けた僕は、ふらりと部屋を飛び出した。傘も持たずに。
雨が降りしきる中、ずぶ濡れになりながら街をさ迷う。まるで僕の前から消えてしまった君を探すように。
息が苦しい。
僕はただただ、雨の中を歩き続けた。不意に肩を叩かれた気がして振り返る。そこには誰も、いない。
僕を打ち付ける雨。
君と初めて出逢った日も、こんな雨の日だったね。髪から滴る水滴が、僕の頬をつたう。街のど真ん中で立ち尽くし空を見上げた。僕は、願う。
このまま、やまずに降り続けて欲しい。雨の中をこうして歩き続けていれば……。
また何処かで君に逢えると、想ったから。
のそのそと布団から出る。すっかり散らかり放題になった部屋。たまには布団でも干すか、と窓を開ける。
外は、大雨。
アスファルトを殴り付ける音と、排水処理が追い付いていない管の音に目を閉じる。
どくん、と血液が逆流し始めた。
静かに目を開けた僕は、ふらりと部屋を飛び出した。傘も持たずに。
雨が降りしきる中、ずぶ濡れになりながら街をさ迷う。まるで僕の前から消えてしまった君を探すように。
息が苦しい。
僕はただただ、雨の中を歩き続けた。不意に肩を叩かれた気がして振り返る。そこには誰も、いない。
僕を打ち付ける雨。
君と初めて出逢った日も、こんな雨の日だったね。髪から滴る水滴が、僕の頬をつたう。街のど真ん中で立ち尽くし空を見上げた。僕は、願う。
このまま、やまずに降り続けて欲しい。雨の中をこうして歩き続けていれば……。
また何処かで君に逢えると、想ったから。
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公開:18/10/26 23:59
むう宿題・恋愛編
10/10 雨
まったり。
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壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)
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