夢の終わり

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とてもこわくてくるしい夢をみて、

ずっと逃げてうなされていたら。

……ちゃん。
──お兄ちゃん。
──お兄ちゃん。

噫。
妹の声がする。
起きなくちゃ。

僕はお兄ちゃんだからな。
心配かけたりしないんだ。

そう思ったら、瞼の向こうが明るくなって
あまいかおりがした。

百合の花の香りだ。

僕はゆっくりと目を覚ます。
いつもの家。
たくさんのお花。
お菓子。本。CD……。
僕の好きなものが全部置いてあった。

それに

おとうさん。

おかあさん。

いもうと。

おとうと。

おばさん。

いとこたち。

みんないる。

ああ。みんないる。

こんなにみんながあつまるなんて、ひさしぶりだなぁ。うれしいな。

でもなんでだろう。
みんな泣いている。

それに、おかしいな。
ぼくはここにいるのに。

ベットにねているのは



ボクだよ。
その他
公開:18/10/26 12:20

椿あやか( 猫町。 )

【椿あやか】(旧PN:AYAKA) 
◆Twitter:@ayaka_nyaa5

◆第18回坊っちゃん文学賞大賞受賞
◆紙媒体で単著が出せるよう、精進中です。
◆お問合せなど御座いましたらTwitterのDM、メールまでお願い申し上げます。

◆【他サイト】
【note】400字以上の作品や日常報告など
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【NOVEL DAYS】
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