126. カーキ色の僕のお父さん

国語の宿題で家族についての作文を書いたんだけどその作文で賞を貰った‼タイトルは『カーキ色の僕のお父さん』
お父さんは自衛隊で働いている。
この夏お父さんは家を不在にすることが多かった。西日本での豪雨、大型台風、そして北海道での大地震…。その度にお父さんは泊まりで被災地に出掛けて行った。カーキ色の迷彩服を着て被災者を探したり、物資を届けたり、炊き出しをしたりしたようだ。
「まだ帰れそうにないよ…」TV電話でいつもそう言ってたけど、その顔は疲れていてもイキイキとしていた。僕はそんなお父さんが大好きだから、そのまんま飾らずに作文に書いた。そしたら先生が褒めてくれて、掲示板に貼り出されたんだ。僕が凄いんじゃなくてお父さんが凄いだけなのにね。
そんなお父さんは最近やっと家でゆっくり過ごしている。お父さんの家での仕事はお母さんが作ったサラダを取り分けること。
僕のお父さんは料理を取り分けるのが上手い。