上階の人

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「ブゥーン」
これか、とツヨシは思った。休みの日に父がよく言っている異音。
「なんかこのさ、ブゥーンって音これ何の音だろうね」
「あー…あたしがお湯やってるときの音かなあ」
「でもなんか、俺だけー、のときも聞こえるんだよねー。…上の階の人がテーブルとか動かしてんのかなー。…でもそれにしては随分と回数多いよねー」
父と母の会話を思い出して、ツヨシはため息をついた。そんなに神経質にならなくてもいいのに。父はツヨシから言わせれば筋金入りのクレーマーで、近くのスーパーのでかい看板が明るすぎるとかで担当者を呼びつけたのは数え切れない(つまり同じスーパーに何回も文句を言って改善されるまで許さなかったのだ)。勉強に戻るか、とツヨシは鉛筆を持とうとして、それを取り落としてしまった。
「あア、うぜえなあ」
ツヨシは床を足で叩きつけた。
「ダン!」
これか、とミサエは思った。休みの日に父がよく言っている異音。
ミステリー・推理
公開:18/10/25 16:32
更新:22/09/11 12:49

北瓜 彪

ショートショート講座(2019年7〜9月期)にも参加
しました。
皆様宜しくお願いしますm(_ _)m

※アルファポリス
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/664452356
でも活動しています。SS講座で提出した作品「ファンフラワーに関する見聞」「大自然」もそちらで公開しております。
 

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