日除け

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「最高だな!」
水着姿の彼が浜辺に寝転がっていた。体はオイルでテカテカだ。
その背後から忍び足で彼女が近付く。手には大きなバケツ。
「えいっ!」
彼女がそのバケツを彼の頭に被せた。
「ぶはっ!」
バケツには大量の砂。彼は全身砂まみれとなった。
「何すんだ!」
「日差しキツイから帽子くらい被っとかなきゃ」
「バケツじゃねーか! しかも砂入り!」
「だってコレしかなかったんだもん」
彼女が「てへっ」と舌を出す。
「だからって砂入りバケツはねーだろー! 首折れるわ!」
「またまたぁ、大袈裟だなぁ」
「試してみるか?」
彼はスクッと立ち上がると、バケツに砂を入れ始めた。
「嘘でしょ?」
彼は戸惑う彼女をよそに、砂入りバケツを持ち上げる。
「覚悟ぉ!」
「それが女の子にする扱いなのぉ?」
「日除けだ! 紫外線は天敵なんだろ?」
「鬼ぃ!」

浜辺バシャバシャ逃げる彼女と追う彼に太陽も思わず、雲隠れ。
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公開:18/10/23 23:57
むう宿題・恋愛編 8/10 海

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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